任意売却 家庭の事情

住宅ローン返済　相談室長の山下です。

今月、任意売却で売り出した物件に
早くも購入申し込みが入り、
依頼者様と先に契約・打合せで会社にお越し戴き、

契約→退去準備→引渡し→債務整理

の流れを説明させて戴きました。

依頼者様は、ホッとしたご様子で、
最初にお会いしたときには、不安を
抱えて相談にこられて、とても
落ち込んだご様子だったのですが、
今日は笑顔が随所に見られ、
表情がすごく明るくなられました。

依頼者様は、元々しっかりとしたところに
お勤めしていたし、とても支払い
が滞るような方には見受けられなかった
のですが、自分の嫁が勝手にカードを
使い込んで、借金だけを残し、ある日突然、
子供引き連れて、疾走してしまったそうです！

それから間もなくして、会社へ
色々なカード、信販会社から催促の電話が、
掛かってきて、その額がウン百万に
なってしまい、給与差押えもされてしまいました。

それが原因で会社も辞めざるを得なくなり、
それからは何とか臨時の仕事などで、
住宅ローンの支払いをしてきましたが、
この不況で失業してしまい、

競売になる寸前まできたところに、
どうしたらいいか相談にこられました。

余談ですが、本人が署名捺印していないにも
関わらず、役所で離婚届けも受理されて
いたようで、それについて役所に抗議したら、

「それは、裁判所で問い合わせ下さい。」

と窓口に言われる始末です。

一時は、精神状態がおかしくなってしまったと、
本人は話しておりますが、これを自分の
身におきかえれば、当然正常ではいられないし、
人によっては命を落としてしまうことも
あるのではないかと思います。

事実、債権者から販売許可がおり、依頼者様に
連絡をとったのですが、全く電話が通じず、
おかしいと思い、何ども家にいって、
中で倒れているのではないかと心配し、警察へ
連絡しようと思ったほどです。

結局、携帯を家に置いたまま、暫く
遠出をしていたようで、電話が掛かってきて、
無事だったので、ホッとしました。

このような状況でも、気力を振り絞り、
苦しみながら前に進もうとしている依頼者様
がいる限り、私は任意売却のプロフェッショナル
として、力になってあげたいと、今回は
改めて決意しました。

打合せ後、契約書にご署名捺印を戴き、

「いろいろと連絡がつかなくて
山下さんには迷惑掛けたけど、
競売になる前に家が売れて良かったです。
有難うございます。」

と言われて、お帰りになりました。

来月の引渡しまでに、債権者との担保抹消の打合せ、
買主との条件交渉、依頼者様の生活再建
に向けての専門家とのセッティングなど、
やるべきことがまだまだ沢山ありますが、
気を引き締めて取り組んで行きたいと思います。